先生は認めてくれるから、発達クリニックの帰り道は機嫌がいい

息子は状況に応じて、言動を変えることはありません。

学校の参観日で、みんなのお父さんお母さんが見ている、なんて関係ない。
もちろん、道行く人やお店ですれ違う人なんて、気にしない。

発達クリニックで診察室に入った時も同じです。
先生が「こんにちは」と言っても返事をしません 目も合わせません
くるくる回るイスに座って、ずっと、本当にずっと、診察が終わるまで延々とくるくる回っています

先生が息子に何か聞いても、くるくるを止めることはないし、返事をしたとしても「うーん」か「うん」。
たまにイスを止めたと思ったら、診察室の端にある絵本を手に取ってみたり、体重計に乗ってみたり

「そのままで、いいんです。がんばってます。」という肯定の言葉

親はもう、ハラハラするわけです。
「じっとして」
「ちゃんと返事して」
「先生の方を見て」
「とりあえずくるくる回るのやめて」

でも先生は「いいんです、そのままで」と毎回言ってくれます
「こうしながら、ちゃんと聞いてますよ」と。

私が報告として、学校でのトラブルなんかを話しても、 「がんばってるね」 「こう思ったんだよね」 「すごいじゃん」とポジティブな言葉をかけてくれます。

親は、つい、クラスの他の子たちと比べて、まだまだだ…と思ってしまうのですが、先生は、これまでとの違い、成長の幅を見つけてほめてくれるんですよね。

息子が特性を抱えながらもどう頑張ってるか、を見てくれます。
とにかく、ずっと、何を言っても褒めてくれます。

たまに先生が「がんばってるね!」と声をかけると、息子はくるくる回りながら、もしくは絵本を眺めながら、「ん」とだけ返事をするのです。
YesなのかNoなのか、わからない返事ですが、それでも先生は「ほら、ね、ちゃんと聞いてる」とさらに褒めてくれるんです。

高校生になった今も、通院を嫌がらない

発達クリニックに通うというのは、年齢が上がれば上がるほど、前向きになりづらいのではないかと私は思っていました。
プライドもあるし、周りからの目も気になるだろうし。
だから、息子は小学4年生から通い始めましたが、いつ「行かない」と言われるかドキドキしていました。

結果として、息子は今高校1年生になりましたが、今まで行きたくないと言ったことはありません

何でもめんどくさがる息子にとって、電車に乗ってわざわざ通院するのはかなりハードルが高いはずなんです。
それでも通うのは、先生の褒めがあるからなんじゃないかと思っています。

帰り道の饒舌ぶりから、機嫌の良さがわかる

その証拠に、いつもクリニックの帰りはとても機嫌がいいです。

いつもは「お腹減った」以上のことは何も言わないので、「何か食べたいの?それとも早く帰りたいってこと?」と発言の意図を掘り下げる必要があるのですが、クリニックの帰りは「駅の近くにケンタッキーがあるから、チキンを1つ食べたい」と具体的に話してくれます。

これはかなり調子がいい証拠です。

クリニックを選ぶ際に重視すべき基準

もし今、お子さんの発達クリニック選びで迷っているなら、「困りごとを直す」先生より「そのままでいいと認めてくれる」先生を探すのがよいと思います。

うちの息子が高校生になった今も嫌がらずに通えているのは、先生が行動を正そうとせず、小さな返事や成長の幅をちゃんと見つけて褒めてくれるからです。

診察のあとの機嫌の良さは、かなり信頼性の高い指標になります。

親はどうしても他の子と比べてしまいますが、そこを一緒に支えてくれる先生に出会えると、通院そのものが子どもにとって嫌なものではなくなるのだと思います。

息子が通うクリニックは高校生までしか通えないので、あと2年すれば違うクリニックを探さなければなりません。同じように、息子をいい気分にさせてくれる先生との出会いを今から切実に願っています。