放課後デイサービスを選ぶには、息子の状況把握が必要
小学4年生のときに、発達障害のグレーゾーンっぷりを発揮し、学校でトラブルを引き起こし始めた息子。
どう対応すべきか、考え得る限りの対策法を調べたうちの1つが、放課後デイサービスに通うことでした。
放課後デイサービスとは、障害や、発達上の特性のある子どもが、放課後に通うものです。
学童保育とは違って、個別支援計画に基づいて、療育や発達支援を受けることができます。
現実的にうちから通える放課後デイサービスを調べてみると、思っていたよりも多く該当するものがありました。
ただ、通う回数や内容がそれぞれ異なります。
どこが息子に最も合うのかを検討するためには、どの程度息子が支援が必要なのか、を把握することが必要でした。
自宅でできる「SSTワークシート」に取り組むことに
そのために取り組んだのが、SST(ソーシャルスキルトレーニング)です。

日本語だと、社会生活技能訓練といって、「こういう場面では、どう行動すればいい?」というのを、具体的な場面ごとに練習します。
例えば、
「友達と3時に遊ぶ約束をしていて、今はもう3時を過ぎました。けれど、ゲームが楽しくて、まだ自分の部屋にいます。そこに友達が『おい!遅いぞ!』と怒ってやってきました。なんと言いますか?」というような、こんな問題に取り組みます。
息子のめんどうくさがりの性格もあり、自宅で、手軽に、スキマ時間で取り組めるように、トレーニングの方法は市販のワークシートを用いて行うことにしました。
SSTワークシートとはどんなものか
市販のワークシートは探してみると数多くあります。
年齢や課題の内容に合わせて、ケーススタディの形式で取り組めるのが特徴です。
息子が取り組んだのは自由回答ではなく、自分が言うであろう答えに一番近いものを選ぶ形式でした。答えを選ぶ際には、なぜそれを選ぶのか、も考えさせられます。
その後、答え合わせをするのですが、ここが一番大事なステップです。
「Bの答え方が正解」というような解答・解説ではなく、その時の状況の整理や認識のすり合わせ、お互いどんな気持ちでいるか、といったことを確認する内容になっています。
- 遅れたのはなんでかな?
- なぜ友達は怒っていたのかな?
- Aと答えたら友達はどう思うかな?Bだったらどうかな?
- 同じような状況になったら、どうすればいいかな?
ひとつひとつのシーンに合わせて、どう考えて、行動すればいいかを学ぶワークになっています。
やらせてみてわかった、意外な結果
実際に息子に取り組ませると、予想に反して、どの問題でも正しい答えを選びました。
正しい答えが正しい理由も適切だし、誤った答えだとなぜ好ましくないか、もとても理路整然と説明できました。
このワークブックに取り組むことで、息子は頭では理解できているけれど、それを実行に移す段階に難しさを抱えている、ということがわかりました。
放課後デイサービスの多くは、正しい答えがなぜ正しいのか、こういう場合はどうすべきなのか、そもそもの考え方を教える支援を提供しています。
なので、息子の状況を踏まえると、放課後デイサービスに通うことが、息子にとっての問題解決にはなりづらいだろう、という判断に至りました。
発達クリニックの先生からのアドバイス
分かっているのに、行動に移せない。
その理由は、感情が抑えきれないことです。
強い感情を押さえて理性的に行動する、というのはどの人も大人になるにつれて、少しずつできるようになっていきます。
グレーゾーンでもそれは同じ。
「薬で怒りの感情はコントロールしつつ、複雑な感情の中にあっても、その場に応じた適切な行動をとれるようになるには、成長を待つしかない」
と発達クリニックの先生にも言われました。
「脳が発達するにつれ、処理できるものも増えていくし、実際の様々な状況における適切なふるまい・不適切なふるまいの経験値を積んでいくことで、判断力も上がっていく。
だから、実生活のなかで、1つ1つお母さんが指導して、1つ1つ適切なふるまい方の知識を積み重ねさせてあげてください。」と。
ある程度のソーシャルスキルを理解できているのなら、あとは応用と実践あるのみ、ということです。
SSTワークブックは本人と一緒に選ぶのがおススメ
もし、放課後デイサービスに通うことを迷われている方がいたら、一度自宅でSSTトレーニングワークブックに取り組んでみてもいいのではないでしょうか。
思っていたより理解できている、とか、その逆など、お子さんの状況理解に役立つと思います。
いろいろなテキストがありますが、上で写真だけ掲載する形で挙げたものだと、「自己認知・コミュニケーションスキル編」と「社会的行動編」に分かれていて、項目ごとにチェックしやすいです。

例えば社会的行動編だと、以下のような項目があります。
- 集団参加
- いろいろなあいさつ
- ルール理解
- 集団における気持ちのコントロール
- 提案・助言・協力
- 共感
- 主張の仕方
- みんなに伝えるには
年齢別、レベル別、課題の種類別などいろいろなものがありますが、息子の場合はイラストのタッチが重要でした。
いちど「この絵は嫌い」と思うと、まったく取り組んでくれませんでした。
お子さんが、これならやってみたい、と思える雰囲気かどうかも、一緒に選ぶといいと思います。


