長男なりに考えた「これなら音楽室まで移動できるかも」の方法
長男が学校で暴れるようになってから、
日々の学校生活におけるちょっとずれた行動についても、
先生が電話で教えてくれるようになりました。
そのひとつが、教室を移動するときの長男の行動です。
音楽や図工の授業では、それぞれ音楽室、図工室に移動しますよね。
長男にとっては、その移動がとてつもなくめんどくさくて、
とてつもなく負担なことらしいんです。
それでも、移動しなければならないということは理解しているんです。
だから、なんとか感情が乱れるのを抑えて、頑張っているらしい…
その結果が、これ。
「〇〇くん(息子の名前)、音楽室へ移動するときに、
音楽バッグを足で蹴りながら、音楽室に移動するんです」
「やめなさいって注意したら、今度は手で同じことをやるんです。
音楽バッグを廊下に置いて、廊下の上を滑るように手で押しながら、移動するんです」
という電話になった、というわけです。
長男はマジメなのに、相手を挑発しているように見えてしまう
「あー、はいはい。
足で蹴るのがダメなんですね。
それなら手でやりますぅ。
これならいいんでしょ?なんか文句ある?」
これは、今の私なら通訳できます。
「わかりました、足でバッグを蹴れば、
なんとか頑張って移動できるかなと思ったんです。
でも、だめなんですね。
それなら…そうだ、手でやるのはどうですか!?
それなら、音楽室まで頑張って動けると思います。」
息子の口から出ることばは、先生をおちょくっているふうに見えます。
「は?ダメに決まってるだろがー!!!!」ってなりますよ。
だけど、長男は本気なんです。
足はダメって言われたから、じゃあ手にしよう!と素直に変更しただけ。
本気で、いい代案を思いついた!と思っているんです。
もちろん、その提案が先生をバカにしているように見える、
ということはこれっぽっちもわかっていません。
長男にとって、足で蹴るのと手で押すのは全く別のこと。
だから、そこで
「やめなさいって言ってるでしょ!!」
怒られると
「足で蹴るなって言ったから、足で蹴るのをやめて手にしたじゃないか!!!!!」
となるんです。
ちゃんと僕は注意されたことに対して対応したのに、
なんで怒られるんだ!と怒り返してくる、という仕組みです。
共通認識があることは期待せず、とにかくマメに説明する
じゃあ、どうすればいいのか、というとこんな感じです。
「音楽バックは手で持って移動するものだから、
手で持つ以外の方法で運ぶのはやめましょう。
足で蹴るのはよくないし、廊下にバックを置いたまま押すのはダメです。」
当然の共通認識と思っているところが、そうではないため、
ここまで言わないと、注意した側の意図は伝わらないのです。
このレベルでの認識齟齬がいたる場面で発生するわけです。
注意する側はまじめに受け取ってもらえなかったと思ってしまうし、
注意される側は注意に従ったのにさらに怒られることになってしまう。
ことばの裏側にあるはずの共通認識がずれているから、
それをすべてフォローしながらコミュニケーションを取るのは、
とっても大変です。
息子が自立するまでに、できる限り世間の認識に近づけるのが親の役割。
なにかもめるたびに「Aはだめ」「Bもだめ」「Cもだめ」と伝えるようにしました。
ただ、無限にパターンがあるので、
すべてをカバーするのは不可能に近いのが現実です。
AIの発達で、そういうフォローをしてくれる翻訳機が出てくると、
発達障害の人が暮らしやすくなるかもな、と期待しています。



