発達障害やグレーゾーンの子どもを育てる中で、「子どもにとって少しでも良い環境を整えてあげたい」と思う方は多いはずです。
ただ、それを実現するには、定型発達の子よりもお金や負担がかかるということを、息子を育てる中で実感してきました。
今回は、グレーゾーンの息子を育てる中で実際に直面した「お金」「時間」「気力」という3つのコストについて書いてみたいと思います。
1. お金:出ていくお金と、入ってこなかったお金
目に見えて出ていく「直接の出費」
まず分かりやすいのは医療費です。
息子が通っている発達クリニックは、初診予約料が2万円でした。
さらにWISCなどの発達検査で2万4000円かかりました。
事前に知っていれば「それくらい払います!」となったのかもしれませんが、心の準備がないときに請求される額としては、衝撃を受けました。
それ以降の受診料は医療費の助成があって助かっていますが、遠方なので、交通費は毎回2,000円ほどかかっています。
教育費も出費がかさみました。
息子は大人数の集団塾の雰囲気が合わないと言うので、月謝の高い個別指導塾に通うことになりました。
放課後等デイサービスに通うとなれば、当然、利用料や実費もかかってきます。
見えにくいけれど大きい「稼げたはずの収入の減少」
でも、本当に大きいのは、財布から出ていくお金ではないと実感しています。
「得られたはずの収入が減っている」という機会損失、目に見えないコストです。
荒れる息子と向き合うには、心と体の余裕がないと無理でした。
そのために、私は会社員をやめてフリーランスになり、年収としては200〜300万円ほど減っています。
また、「時間」のコストと同じ理由から、フリーランスになってからも、息子のもろもろ対応のために1日の時間をすべて仕事に使えるわけではありません。
必要な環境を整えるための選択でしたが、つい計算してしまう「本来なら稼げていたはずのお金」もまた、子育てのために支払っているコストそのものなのだと感じます。
機会損失額を計算したらいくらになるのか…(-_-;)
ただ、私はそれをネガティブにはとらえていません。
息子にとって安心できる場をつくったり、家庭の平穏を保ったりするための必要経費であり、それを買っているのだと思うからです。
そして、それだけの価値があるものだと感じています。
2. 時間:仕事に使えるはずの時間が、思った以上に細切れになる
先ほども触れましたが、こまごまと、いろいろと、息子対応に時間が取られました。
- 学校から週2〜3回かかってくる、1回1時間ほどの電話への対応
- 機嫌悪く帰ってくる息子への聞き取り
- 往復+診察で4時間かかる通院
- 息子の状況を共有するため、担任の先生への手紙の準備
他にも、友達ともめたらその謝罪にもいかなければならないし、突発対応も珍しくありません。
それらにきちんと向き合えるよう、かなり余裕を見たスケジュールで仕事を組んでいました。
「何もなければ受注できるのにな…」と思いながら断った仕事も多々ありました。
新生児を育てていて一番つらいのは、「何かやろうとしても、邪魔されて最後までできないことだ」と言ったりしますが、まさにそんな感じです。
長時間、継続的な集中力を要する仕事は、なかなかできません。

3. 気力:心と体の健康を犠牲にしないために
お金や時間のほかに、メンタルやエネルギーも確実に削られていきます。
それでもつい、「私が頑張ればなんとかなるだろう」と無理をしてしまいがちではないでしょうか。
私はまさにそのタイプでした。
でも、母親が疲弊して笑顔になれなければ、それは息子にも伝わります。
そして、不穏な雰囲気は、決して良い環境にはつながりません。
同じように「見えないコスト」と戦いながら、日々やりくりしているみなさま、本当にお疲れさまです。
子どものためにこそ、自分自身がハッピーな状態を維持してください。
きっとそれが、子どもたちの安心につながると思います。
大変だからこそ、まずは自分自身を大切に。


